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バスを回転させながら運転手がこう続けました。「トッサスというのは・・・昔ここに屠殺(とさつ)場があったからです。」 これはあまりにも予想外で衝撃的でした。 トサツがトッサス?まさか本当は突っ刺す(ツッサス)?などと脳内はさらに悪い方向に回転しはじめます。あえて詳細は確認 しませんでした。 以前高知県のマホーランカーブというバス停の由来が魔法蘭の花が多くあったカーブだと聞いたときは 実にさわやかな気分になったものでしたが。 バスはさきほどの板屋付近まで引き返し今度は右折して県道255号線に入ります。この道路は根尾東谷川の上流に上大須ダムが作られたときに 電力会社の補助金で整備されたもので、板屋トンネルなどの完成でこの先の小鹿、松田、大須地区への交通は大幅に改善されました。 ダム建設のときには工事関係者で大変にぎわったそうですが完成後は人口が流出し、このバスも大須へは行かず途中の上松田で 引き返すことになっています。小鹿や松田の集落では細い旧道に入ります。東小鹿バス停付近の風景がなんとなく魅力的だったので 運転手にお願いして途中下車してみました。
バスはもう一度ていねいに板屋地区を巡回し樽見駅に戻りました。1時間近く充実した観光案内をしてもらいましたが 申し訳ないことに運賃は無料。せめてものお礼にここで根尾の様子を紹介させてもらいました。 鉄道の終点で旅を終わらせるのはもったいない。その奥の秘密をバスでさぐってみませんか。
樽見駅前11:51−【本巣市根尾地域バス松田・奥谷線 無料】→12:48樽見駅前 2019年1月の情報
ここから終点の川末までは1kmあまり、さらに過酷な急坂の連続ですがこの区間が圧巻。 大型バスはエンジン音を車内に響かせて最後の力をふりしぼります。 「次は川末」という車内放送を聞いて降車準備をし最前席に移動しました。「ここが川末ですが、バスはこの先の回転場で折り返します」と言う運転手さんに、 「見晴らしの良い方で降ろしてください」とお願いします。「では先まで」と迷わず返答した運転手さん、50mほど先の回転場にバスを停車させました。 標高約300mの自称「川末展望台」からの眺めは期待以上でした。 南に開けた斜面は日当たりもよく、宮島など瀬戸の島々が一望できます。急坂を登り続け美しい景色を見下ろしながら短い休憩をとる緑のバスの姿が とても頼もしく見えました。
さて、廿日市市の山間部では広電バスの撤退が相次いでいます。 2019年1月27日の最終運行をもって吉和線や玖島線から広電バスが消えます。実は今回ご紹介した原・川末線も近いうちの廃止が検討されています。 この見晴らしの良い川末地区の急坂を緑色の大型バスが登ってくる姿もまもなく見納めかもしれません。 廿日市市役所前駅11:06−【広電バス310円】→11:29川末 2018年12月の情報
今回は節目の50回目(特別編を除く)ということで、2018年6月で本土復帰50周年を迎えた小笠原のバスをご紹介します。 小笠原諸島でバスが走るのは小笠原村役場のある父島だけです。 小さな父島では二見港付近に集落が形成されていましたが、やがて南部の扇浦地区にもペンションなどの観光施設が多く 建設されたため、この扇浦とを結ぶバス路線が2000年になって初めて登場しました。 バスの歴史は浅く驚くほどの秘境感はありませんが、他では味わえない小笠原ならではの魅力も。 訪問した6月は梅雨明け直前で、日が暮れると羽化したシロアリが乱舞します。夜明けまでにそれらが 地上に落下し大量のヒキガエルの餌となりますが、そのカエルも車道で轢かれている姿が散見されます。 カエルを餌とするヘビがいない小笠原ならではの光景です。 亜熱帯の植生は実に見応えがあります。 マングローブのない小笠原ですが、それによく似たオオハマボウが川沿いに生えています。 亜熱帯の密林地帯を通り抜けると、ベンガルボダイジュの大木の下にある小港海岸バス停に到着しました。 思わずシャッターを切りたくなる終点です。
村役場前13:40−【小笠原村営バス200円※】→14:00小港海岸 ※実際は1日自由乗車券500円を使用 2017年6月の情報
南予地方のリアス式海岸、宇和島自動車の大型バスがその岬を走る姿が多くありました。 しかし2017年11月末に武者泊線、2018年5月末に本網代線とそういった路線は次々に廃止され、残りはこの蒋渕(こもぶち)線など ごくわずか。 今回は言葉を少なめに写真を多めにご紹介、なお行きは雨降りでしたが帰りで晴天に恵まれたので、 ここでの写真は帰路のものを多く掲載します。 往路と異なり復路はガラガラ。親切な運転手さんには沿線や宇和島の観光案内だけでなく、ここには書けないような数々の貴重な 体験談をたっぷりお聞きしました。 番城小学校前12:41−【宇和島自動車930円※】→13:42細木運河…(徒歩約2q弱)… 中小浦・蒋渕間14:03−【宇和島自動車1050円※】→15:07寄松 ※実際は特典きっぷ使用 2018年1月の情報
自治体からの補助金を受けないのに運賃無料 運行団体は「ぜぇね」… 福島市郊外の蓬莱(ほうらい)団地にちょっと気になるバスがあります。 一般人も利用可能とのことで試乗してみます。 蓬莱団地を循環する3つのコースがあるようですが、中でも迷路のように複雑なCコース (下の地図の赤いコース)に今回乗車、 時刻表のバス停はほとんどが「○○さん家」といった個人宅。 バス停の配置にも驚きます。バス停の看板が個人宅のフェンスにかけられていたり、バス停の間隔がわずか数軒分だったり、 何しろ自由なのです。一般の路線バスでは考えられないことです。 バスが門の前で停まると家の方が買い物帰りの奥様を出迎えて発車するバスの運転手に深々と頭を下げて見送る光景が 印象的です。 市町村の補助を受けないのは、団地内の細やかな経路設定やバス停の自由な設置ができなくなることが理由であり、 利用者の声に極限まで応じた結果だったのです。 他の乗客を全員おろして、最後は緑に囲まれた道を快走、25分ほどで元のショッピングセンターに戻ってきました。 くるくるバスの発着所の前のショッピングセンターの一室がバスの待合所です。ここは団地住民の語らいの場でもあり、 このバスを運行しているNPO法人「ぜぇね」の事務所でもあるのです。 全国にはバス運営に関わっているNPO法人がいくつかあります。 NPO法人中越防災フロンティアが地震で壊滅的な被害を受けた旧山古志村で運行するクローバーバスは 部外者の一時利用でも最低年間3000円の会費が必要。 富山県氷見市で廃止路線を代替運行する各NPOバスは住民以外の利用不可。 兵庫県加西市でNPO法人原始人会が運行するはっぴーバスは250円で誰でも乗れるが市からの補助金が出ている模様。 このぜぇねのように市町村からの補助をまったく受けずにバスを運行しているNPO法人は思いつきません。 事務所にいらっしゃった理事長に疑問にお答えいただきました。 「(採算について)収益源はバス広告が約半分、残りは太陽光発電事業や寄付金など 今後も十分にやっていける」 「(全国の買い物難民に関連して)各地でも同様に運営できると思う」 そのほか制度変更への対応や運転手の待遇などのお話も… 今年で運行開始からちょうど10年経過し、安定した運行に手ごたえを感じられているようです。 何より利用者にとって欠くことのできない移動手段であることが乗車して実感できました。 このようなバスを運行させたのがショッピングセンターでなく、一般の市民であった理事長個人だというから驚きです。 資金集めや震災などの苦労は大変なものだったはずですが、それを感じさせない笑顔にただただ頭が下がるばかりです。 無料運行ですが一乗車分のお礼としてほんのわずかの寄付をしました。 最後になりましたが、「ぜぇね」とは福島の方言で「いいね」という意味だそうです。 ぜぇね、手作り団地バス。 蓬莱ショッピングセンター11:05−【くるくるバスCコース(循環)無料】→11:30蓬莱ショッピングセンター 2018年9月の情報
東京圏では広域なバス乗り放題切符が少ないのですが、 茨城県南部を中心にバスを運行する関鉄バスグループが土日祝日に700円で一般路線バス乗り放題になるとの情報を得て、 ある猛暑の日曜に、同社の南端の取手から北端の水戸までバスを乗り継ぐ計画を実行してみました。 平日ならここから土浦行きの便も多くあるのですが休日は少ないため、次の区間だけ200円加算して つくば市が運行する「つくバス」に乗りついでつくばセンターに向かいます。車内は先ほどの便と違い立ち客も多く かなりの乗車率、さすが大都会の学園都市つくばです。駅周辺には飲食店も多くあるので昼食休憩としました。 なお真夏にもかかわらず食欲に負けて熱い麺料理を堪能したため汗だくになってしまったことは大いなる反省点です。 続いて利用する土浦行きは10分近く遅れてやってきました。大勢の客をここつくばセンターで降ろして、わずか数名の客を 土浦まで運びます。バスが土浦市に入り桜川にかかる学園大橋を渡ると、左手の緑地に突如驚くほどの数の白い点々が視界に入り 一瞬息をのみました。鳥のようです。調べてみるとサギの繁殖地とのこと。これを目当てに多くの人が三脚を並べている姿も また異様に目に映りました。田中町からは土浦名物の高架の自動車専用道を頭上に見ながらバスは土浦の中心部に入り やがて駅西口に到着です。 (参考情報) ○2018年現在、水戸から取手へ向かうほうが乗り継ぎの面で便利です。 ○乗り継ぎ場所は駅や空港などが多く、暑さや寒さ、悪天候をしのぐことができます。 ○ICカードが必要です。普段使用しない方は無記名式カードの一時的な利用が適しています。 ○最初の便の下車時に購入の手続きします。第二便以降、乗車と降車の時に機械での読み取りが必要です。 ○鉄道の場合は取手駅から水戸駅までは運賃1320円、距離77.9qです。 取手駅西口9:00−【関鉄バス※1】→10:00谷田部車庫10:23−【つくば市バス200円】→10:40つくばセンター11:22 −【関鉄バス※1】→11:52土浦駅西口12:40−【関鉄バス※1】→13:30石岡駅13:35−【関鉄グリーンバス※1】→14:10 茨城空港14:55−【関鉄グリーンバス※1】→16:05水戸駅北口 ※1 1日IC乗車券700円利用 2018年7月の情報
前号に引き続き沈下橋関連の路線を。沈下橋といえばまず思い当たるのが高知県の四万十川、四万十交通のホームページにあった 「路線バスが沈下橋(久万秋・長野)を渡るのは、四万十川流域では当社唯一のものです」の一文に誘われて2つの沈下橋を渡るバスの姿を見たくなりました。 十佐久礼駅から大野見行きの小型バスは客一人だけを乗せて定刻に発車、まもなく眼下には高知道と山並みを見下ろす雄大な車窓が広がります。 久礼と大野見は標高差250mほどあるそうで、 快晴だった久礼からは一転、峠を越えると大野見では雪が舞っていました。大野見の役場を少し過ぎ、終点の大野見診療所で中土佐町のコミュニティバスに乗り換えます。 このバスは曜日別に行き先が異なり、今日は中土佐町最北の程落(ほどおち)との間を往復します。片道30分でわずか100円、往復でも合計200円、町民にとってもありがたい運賃設定です。 折り返し大野見行きには途中からさきほどのご婦人二人も乗車、地方の集落の厳しい実情を伺いました。若い人は集落を離れ高齢者は次々に亡くなり、無人となった家から 朽ちて崩れてゆく・・・ 自然との距離の近い高知ならではの神仏の話もいろいろ聞きました。路傍にはところどころお地蔵さまなどを祀った小さな祠があり、木の枝を折って そこに置くことで道中の無事を祈ることから「柴折様」と呼ばれるそうです。現在の津野町に安産の神社がありこの道が参道として利用されていたのではないかとのお話し。 しかし今の若い人はその存在すら知らず埋もれていくのも時間の問題だろうと。 一方で大野見にはかつて四国遍路を参考にした小さな88ヶ所巡礼があり、これも今では分散して埋もれていたので自分で寄付を呼び掛けて88の全てを見つけ出し 街中にまとめたとのこと。このご婦人の下車後、みどり屋という店の前にその地蔵群があるのを自分の目で確認しました。何も知らなければその大変な苦労も知らず素通りしてしまう車窓、 地元の人の話を聞けるコミュニティバスだからこそ何倍も味わい深いものになります。 その後乗車されたご婦人の話も興味深いもので、「まだ土葬だった若いころ、このあたりで火の玉を見て腰を抜かした。墓から墓へ、色は赤や青さまざま」というもの。 実際に火の玉を見たという人に初めてお会いしたので聞き入ってしまいました。今なお謎に包まれながらも、人間の骨の成分のリンが空気中で発光するのではないかなどと科学的な 仮説も立てられる火の玉。後で調べて知ったことですが高知県は土葬率の最も高い場所とのことで、土葬がほぼなくなった日本では生き証人の話を聞ける機会ももう少ないのかもしれません。 高知県出身の寺田寅彦は自身の随筆「人魂の一つの場合」の中で科学的な推察をしながら「われわれの子供の時分には、火の玉、人魂ひとだまなどをひどく尊敬したものである」と書いています。 かつて寺田寅彦は言いました。「災害は忘れたころにやってくる」と。高熱は2日後にやってきました。 土佐久礼駅13:40−【四万十交通500円】→14:05大野見(診療所前)14:10−【中土佐町バス100円】→14:41程落14:59−【中土佐町バス1000円】→15:30ごろ奈路(付近)…(徒歩3.5q)…長野渡16:38−【四万十交通1000円】→17:20窪川駅 2018年1月の情報
田園地帯の川が突然落差20mの豪快な流れに変わることで有名な大分県の原尻の滝。最寄りの豊肥本線緒方駅からは2kmあまりでバスも運行されていますが、 今回は豊後竹田駅から米山(こめやま)で乗り換えて向かうことにしました。 豊後竹田の駅舎は白壁瓦屋根、裏の一条の細い滝(落門の滝)が借景となっています。 小さな青いバスがやってきました。大分バスグループの大野竹田バスです。原尻の滝の近くを通って緒方町の市民病院へ向かうのはこの1便のみですが、 途中の米山止まりの便は他に3便あり、地方の足としては恵まれています。 たった一人の客を乗せたバスは竹田の中心街を新たな乗客の気配もなく進みます。左手に大きな白壁、右手に裁判所が見えると、いよいよ細い路地から開放され、 しばらくは寂しげな県道8号線を上ります。途中の上角で一人のご婦人が乗車、日常の利用客がいることに安心します。 いくつかのトンネルをくぐり、最後に「隧道」の名のほうがふさわしい、岩肌が露出した長宇土トンネルを抜けると、河宇田に到着です。 日本名水百選に選ばれている竹田湧水群の中でも最も湧水量の多いのがこの付近一帯の河宇田湧水とのことです。 竹田市最後のバス停が十角(とすみ)温泉。低温の鉱泉だったらしいのですが、とうの昔に廃業してしまったようで、バス停だけに名残を残しているようです。 ご婦人はこの近くで下車されました。 小さな橋を渡って豊後大野市に入りました。春雨にもかかわらず桜と菜の花に彩られた山里は実に鮮やかです。細い道のため、対向車とのすれ違いが何回もあります。 実は米山において、このバスの到着時間と、次に乗るコミュニティバスの発車時間が同時刻なのです。乗り継ぎが難しい場合はこのまま乗車するという 安全策を用意してありますが、この旨を運転手さんに告げていたこともあり、定時に米山に到着することができました。 ついに客の姿がなくなった小さなバスに深々とお礼をして見送ります。 傾山には「吉作(きっさく)落とし」という悲しい昔話があります。 岩茸採りをしていた上畑の若者がちょっとした油断で急斜面の崖に取り残されてしまいます。 叫べども結局助けはこず、数日後には意識も朦朧として谷間に身を投げるというものです。 このような山深い地域の人口は鉱山閉山後に急減、1971年に上畑と尾平鉱山の路線バスが区間廃止され、これを機に緒方町が町営バスの運行を始めたようです。 町村合併後の現在では豊後大野市コミュニティバスとして、地域の重要な移動手段となっています。 新赤川トンネルを抜け県道を左折すると、さっそく右下に旅情をかきたてる古い石橋が見えてきました。 昔はああいう橋も小さな車が渡っていたのだろうなと感慨にふけっていると、なんとこのバスが渡るではありませんか。 左右の欄干は申し訳なさそうについている程度。ひびのようなものがところどころ見えるのは気のせいでしょうか。 少しひやひやしましたが、無事通過。 対岸の寺原を過ぎると、今度は増水時には絶対に渡れそうにないいわゆる「沈下橋」が見えてきました。 桜に囲まれた簡易な細い橋の通過に 淡い期待を持ちましたが、こちらは見事に裏切られました。 バスは竹林に囲まれた尾迫で折り返し、再び県道に合流します。 その後も次々に目に入るいくつかの古めかしい石橋を渡ったり渡らなかったりしながら、いよいよ原尻地区に入り車窓は最高潮を迎えます。 前方に原尻の滝が見えてきました。滝の姿は驚くほど近くなります。滝の真上の沈下橋を通過、目の前の水面が突然消える異様な光景が 広がります。日本一沈下橋の多い大分県ならではの演出、無事滝上を通過したところで下車しました。 ※滝訪問の10日後、熊本や大分を中心とする大きな地震がありました。一日も早く平穏な生活が戻りますように。 竹田駅前12:58−【大野竹田バス】→13:22米山(こめやま)13:22−【豊後大野市営バス200円】→13:48原尻の滝 2016年4月の情報
槍ヶ岳を水源とし上高地を潤す梓川(あずさがわ)は、広い松本盆地を抜けると犀川(さいがわ)と名を変え 今度は一変して険しい峡谷を縫って、やがて長野市内で千曲川に合流します。その犀川に沿った険しい区間は 以前は水運の大変な難所だったようですが、現在では自治体バスが結んでいます。 松本から篠ノ井線で北へ2駅、明科駅前の国道の一角に「いくりん」と書かれた青いバスが待機していました。 第一走者の生坂村営バスです。紅葉真っ最中ですがあいにくの雨。 木戸橋で犀川を渡っていると、 「本当なら雪を冠った北アルプスの山々が見えるのに残念」と前方を指す運転手さん。 「毎日見ている地元の人でも美しいと思う風景」と乗客の方。そのたった一人の同乗客も生坂村に入る手前の 「小泉火の見下」バス停で下車、早くも貸し切り状態になってしまいました。 生坂村の人間社会はさらに寂しげで、人影が全くありません。話によると先ごろ村で唯一生鮮食料を販売していた店が 経営難で消えてしまったそうです。村の収入源は発電関連のほかは、村農業公社名物のうどんや個人の物産販売などごくわずか。 発想力豊かな若手村長が奮闘しているようですが、2000人にも満たない小さな村が昨今の地方への強い逆風に向かって 生き残るのは大変です。その状況下での村営バス運行は実にありがたいことです。 (※山清路のバス停は、生坂村は国道19号線上、大町市は県道55号線上にあり、約100mほど離れています。) 明科駅からここ新町まで3つの自治体バスを乗り継いで合計800円。雨天でも犀川の渓谷美を十分に堪能できました。 ぜひ次は青空の下で北アルプスと紅葉を拝みたいものです。 なお新町からはアルピコ交通で長野駅まで1200円、篠ノ井駅まで940円。久米路峡など犀川の最終章を楽しみましょう。 明科駅10:10−【生坂村営バス400円】→10:41山清路…宇留賀11:31−【大町市営バス200円】→11:52さぎり荘12:02 −【長野市営バス200円】→12:17新町13:15−【アルピコ交通1200円】→13:52長野バスターミナル 2015年11月の情報 |