広い北海道では、多くの大手、中堅バス会社が存在し、それぞれが地方ごとに活躍しているので見てみましょう。 (北部) 稚内など日本最北の地域で活躍するのが赤い車体の宗谷バス。それより南下し、羽幌など日本海側で運行する沿岸バス、 内陸の名寄や士別の名士バス、士別軌道バスと中堅バス会社が存在します。
青森県は4つの大手民間バス会社があり弘前など津軽地方を弘南バス、下北半島を下北交通、八戸など南部地域を南部バス、 七戸や十和田付近を十和田観光鉄道が担当しています。 また十和田湖や下北半島の一部ではJRバス東北が路線を運行しています。
岩手県では、盛岡以南を岩手県交通、盛岡以北と宮古地方を岩手県北バスの大手2社が主に担当しています。 またJRバス東北が、盛岡以北で主要路線を運行し、地域の重要な足となっています。
宮城県の大手民間会社は宮城交通の1社のみです。ただし経営上の理由で、「宮交バス」として多くのグループ会社に 分かれています。 県北部の栗原市周辺では東日本急行やグリーン観光、県央の仙台市では愛子観光バスといった 中小のバス事業者による運行路線もあります。
秋田県には3つの中堅バス会社があります。大館や能代など県北部の秋北バス、秋田周辺の秋田中央交通、 横手や大曲など県南部の羽後交通です。
山形県は、内陸の山交バス(旧山形交通)と、沿岸の庄内交通(グループ会社含む)の2社が運行してします。 両社は競合する地域がなく、完全に分担されている形になっています。
福島県は海側から、浜通り、中通り、会津の3つの地域に区分されることがありますが、 バスもそれぞれ新常磐交通、福島交通、会津バスが担当している形になります。 ただし原子力発電所の事故の影響で、現在新常磐交通はいわき市周辺のみの運行となっていることもあり、 福島交通の占める割合が大変高くなっています。 また会津バスも路線撤退が相次ぎ、その代替を引き継ぐ磐梯東都バスの路線が増加する傾向にあります。